長野県の諏訪郡富士見町と伊那市にまたがる「入笠山」。
山頂近くまでゴンドラリフトが運行しているので初心者の方でも、比較的気軽に登山を楽しめます。
また、登山・ハイキングだけではなくマウンテンバイクやパラグライダーなどのアクティビティも盛んです。
この記事では、「入笠山」の特徴やベストシーズン、初心者おすすめの登山コース、雪の時期から服装、ツアー・アクティビティ情報もご案内いたします。
「入笠山」どんな山?
●「入笠山」特徴
・標高1,955mの南アルプス最北の山!
・ゴンドラリフト利用で一気に1,780mまで行ける!
・約150種類の山野草に出会える!
・花々・紅葉・雪山と一年中楽しめる!
・愛犬と一緒に登山できる!
日本三百名山のひとつで南アルプス最北に位置する「入笠山」。
標高1,955mと2,000m近くある山ですが、「富士見パノラマリゾート」のゴンドラリフト利用で一気に1,780mまで行けるため、登山初心者でも比較的気軽に登頂できます。
出典:photo AC(入笠山 ゴンドラリフト)
入笠山山頂では、360℃の大展望を楽しめ八ヶ岳、南・中央・北アルプス、富士山などの山々や眼下には諏訪湖を望む、疲れも吹き飛ぶ絶景が待っています。
出典:photo AC(左:山頂から見る冬の富士山 / 右:冠雪の八ヶ岳) |
また、春から秋には約150種類の山野草に出会える「花々の宝庫」としても人気です。
出典:photo AC(入笠山 夏の様子)
そして、冬にはスキー・スノーボードはもちろん!スノートレッキングも満喫できます!
ちなみに、入笠山は「雪山入門」の山としても有名で、初めて雪山にチャレンジしたい方にもおすすめです。
出典:photo AC(雪の入笠湿原)
ただし、雪山初心者の方が冬の時期に訪れる際には、必ず!雪山に慣れた方と同行するかスクールなどを利用して単独登山はお避けください。
富士見パノラマリゾートでは「スノーシュー」などのレンタルやスノートレッキングスクールも開催していますので利用するのも良いでしょう。
また、入笠山は愛犬家にも優しい山でワンちゃんもゴンドラに乗れるので、一緒に登山も楽しめちゃいます。
*しっかりとリードを着けて、フンの後始末はきちんとするなどの一般的なマナーは守って楽しみましょう。
「入笠山」ベストシーズンや雪はいつから?
出典:photo AC(入笠すずらん山野草公園 スズランの群生)
*入笠湿原で約100万本の「ニホンスズラン」。
*入笠すずらん山野草公園で約20万本の「ドイツスズラン」。
*ドイツスズランから先に咲き始めて、少し遅れてニホンスズランが咲きます。
*5月・6月には幻の花「釜無ホテイアツモリソウ」も見られます。
①花々を楽しみたい方は!
☆入笠山の花々
5月 | ミズバショウ・タチツボスミレ・カタクリ・釜無ホテイアツモリソウ・サクラソウ・ドイツスズラン・ヤマザクラなど。 |
6月 | 日本スズラン・ニリンソウ・ズミ・ミツバツチグリ・クリンソウ・ベニバナイチヤクソウ・アヤメ・ニッコウキスゲなど。 |
7月 | カラマツソウ・コバノイチヤクソウ・サギスゲ・キツリフネ・イブキジャコウソウ・ヤマホタルブクロ・クルマユリ・シモツケソウなど。 |
8月 | ヤマハハコ・クサレダマ・キリンソウ・アカバナ・コオニユリ・ツリフネソウ・ツリガネニンジン・レイジンソウ・キキョウ・ヤマユリなど。 |
9月 | エゾリンドウ・サワギキョウ・アキノキリンソウなど。 |
*参照データ:富士見パノラマリゾート 入笠植物図鑑 | 富士見パノラマリゾート 長野県富士見町 (fujimipanorama.com) *上記データを参考にりんぼう日和が作成 |
②紅葉・雲海を楽しみたい方は!
*紅葉の見頃は例年10月中旬〜11月上旬頃です。
*例年9月下旬〜11月上旬頃までプレミアム雲海ゴンドラが運行します。
*雲海ゴンドラは期間中の「金・土・日・祝日」に運行。
*ゴンドラ運行開始時間は早朝「5時30分〜」です。
*雲海は気象条件によって左右しますので必ず見れるとは限りません。
③雪山を楽しみたい方は!
*アイゼンでの雪山登山は「1月〜3月中旬頃」。
*スノーシューは「1月中旬〜2月」。
*その年の積雪量によって変わります。
*積雪がある場合は防寒対策や雪山装備をしっかりと用意しましょう。
入笠山のベストシーズンはスズランの甘い香りに包まれる「5月下旬〜6月下旬頃」です。
入笠すずらん山野草公園では約20万本、入笠湿原では約100万本のスズランの群生を楽しめます。
出典:photo AC(左:ニホンスズラン / 右:ホテイアツモリソウ) |
そして、5月・6月には幻の花と言われる「釜無ホテイアツモリソウ」も入笠すずらん山野草公園の実験園で見ることができます。
「釜無ホテイアツモリソウ」は環境省のレッドリストで絶滅の危険性が極めて高い ” 絶滅危惧IA類 “ とされている大変貴重な花です。
また、「5月~9月」のグリーンシーズンにはスズラン以外にも、クリンソウ、レンゲツツジ、コオニユリ、エゾリンドウなどの花々や薄い藍色の羽が美しい「アサギマダラ」などの蝶も見れます。
出典:photo AC(左:エゾリンドウ / 右:アサギマダラ) |
ちなみに「アサギマダラ」は春は北上し秋には南下する ” 渡り蝶 ” としても有名で、なんと!1,000km以上の距離を移動すると言われています。
たくさんの花々や蝶などを楽しみたい方は、グリーンシーズンがおすすめです。
そして、秋は例年「9月下旬〜11月上旬頃」までプレミアム雲海ゴンドラが運行し、幻想的な雲海とご来光を望めます。
出典:photo AC(入笠山 八ヶ岳展望台から見るご来光)
見れるか見れないかは運にもよりますが、入笠山の雲海発生率は60%にもおよぶ年もあるそうです。
紅葉は例年「10月中旬〜11月上旬頃」が見頃となります。
そして、雪山を楽しみたい方は「1月〜3月中旬頃」がそれなりの積雪がありおすすめです。
出典:photo AC(入笠山 スノートレッキング)
雪山デビューにも最適で冬でも多くの方が訪れます。
冬の入笠山は雪の状況にもよりますが、スノーシュー、アイゼンどちらも体験できます。
なかには、ヒップソリを持ってきて楽しんでる方もいらっしゃいますよ。
「入笠山」初心者におすすめの登山コース
引用:YATSUトレッククラブ 入笠山 初心者向き登山・トレッキングコース – YATSUトレッククラブ (yatsu-trek.com)
*標高1,050m
*駐車場・レストラン・トイレ・チケット売場あり。
↓↓↓(乗車時間:10分~15分)
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・ゴンドラ山頂駅よりトレッキング開始
*標高1,780m
*山頂カフェ・トイレあり。
↓↓↓(徒歩約10分)
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・入笠湿原
*標高1,734m
*近くに山彦荘(宿泊・食堂・トイレ)あり。
*日本スズランの群生地(約100万本)
*その他にも季節の花々を見れます。
↓↓↓(徒歩約10分~15分)
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・花畑 or ヒュッテ入笠(旧マナスル山荘)
*入笠湿原から10分ほど歩くと「花畑」or「ヒュッテ入笠」方面への分岐あり。
*花畑では季節の花々を見れます。
*ヒュッテ入笠(宿泊可)では美味しいと評判のランチをいただけます。
*ヒュッテ入笠前にトイレあり。
↓↓↓(約30分~40分)
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・入笠山山頂
*標高1,955m
*花畑やヒュッテ入笠から登ってくる途中に「岩場コース」or「迂回コース」分岐あり。
*「岩場コース」「迂回コース」どちらのコースも約15分で山頂へ行けます。
*山頂では八ヶ岳、南・中央・北アルプス、富士山などの大パノラマ。
*山頂からは来た道を戻りゴンドラ山頂駅へ。
*標高1,050m
*駐車場・レストラン・トイレ・チケット売場あり。
↓↓↓(乗車時間:10分~15分)
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・ゴンドラ山頂駅よりトレッキング開始
*標高1,780m
*山頂カフェ・トイレあり。
↓↓↓(徒歩約1分)
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・入笠すずらん山野草公園
*ドイツスズランの群生地(約20万本)
*釜無ホテイアツモリソウなど季節の花々を見れます。
↓↓↓(徒歩約5分)
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・八ヶ岳展望台
*雄大な八ヶ岳のビュースポット。
*秋には雲海やご来光も望めます。
↓↓↓(徒歩約15分)
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・入笠湿原
*標高1,734m
*近くに山彦荘(宿泊・食堂・トイレ)あり。
*日本スズランの群生地(約100万本)
*その他にも季節の花々を見れます。
↓↓↓(徒歩約10分~15分)
/
・花畑
*花畑では季節の花々を見れます。
↓↓↓(徒歩約25分)
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・入笠湿原を経由してゴンドラ山頂駅へ戻る。
*標高1,450m
*駐車場・トイレあり。
↓↓↓(徒歩約60分)
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・入笠湿原
*入笠湿原より先は①のルートで山頂を目指します。
*山頂からは来た道を戻り沢入登山口へ。
基本的に入笠山の登山道は整備されているので、初心者の方でも安心して歩けるでしょう。
特にゴンドラリフトを利用した①のコースは多くの人が訪れる人気コースで、雪山登山初心者の方にも適しています。
出典:photo AC(左:木道 / 右:遊歩道 ) |
ゴンドラ山頂駅から入笠湿原を越え花畑・ヒュッテ入笠までは、緩やかな登り坂でハイキング気分で楽しめます。
出典:photo AC(青空の入笠湿原)
花畑・ヒュッテ入笠を過ぎ、山頂まで残り30分くらい!という所から登り坂が急になってきて本格登山の始まりです。
途中に、「岩場コース」「迂回コース」の分岐があります。
「岩場コース」!と聞くと険しい道を想像してしまうかも知れませんが、一般的な体力があれば問題なく登れるでしょう。
足腰に不安がある方は、無理せずに「迂回コース」へと進みましょう。
どちらの道も山頂までの時間は15分と変わりません。
入笠山山頂からは、八ヶ岳をはじめ南・中央・北アルプス、富士山などのパノラマビューが広がります。
出典:photo AC(入笠山 山頂の様子)
また、のんびりと花々を愛でたい方は②のコースもおすすめですし、①のコースから下山した際に、プラスで「入笠すずらん山野草公園・八ヶ岳展望台」に行くのも良いでしょう。
出典:photo AC(入笠すずらん山野草公園の様子) |
そして、ゴンドラリフトを利用したコースだと物足りなさを感じる方は、③の沢入登山口から登るコースもあります。
沢入登山口からは整備された樹林帯の道で、60分ほどで入笠湿原に到着します。
後半は道幅が狭くなるので注意して歩きましょう。
ちなみに、入笠林道は冬季閉鎖及び沢入登山口駐車場より先はマイカー規制もありますのでご注意ください。
「入笠山」気温・服装について
引用:富士見町公式サイト 土地・気象 – 富士見町ホームページ (fujimi.lg.jp)
上記は入笠山の玄関口となる「富士見町」の令和3年度の「月別気温及び降水量」の表です。
富士見町は、標高700〜1,200mに位置する高原の町で夏は涼しく過ごせますが、冬は最低気温が氷点下となる地域です。
基本的に標高が100m高くなると気温は0.6℃低くなります。
標高1,955mの入笠山山頂では、山麓の富士見町より「6℃前後」低くなり、風が強ければ体感温度はもっと下がります。
服装を決める際には、当日の天候・気温を確認して更に防寒着を持って行きましょう。
①ベースインナー(肌着)は、乾きやすいスポーツ素材のものを選びましょう。
*汗冷えの原因となる綿素材はNGです。
*冬や肌寒い時期はメリノウールがおすすめです。
②体温調整できるようレイヤリングを意識した服装でお出かけください。
③トレッキングシューズがおすすめです。
④レインウェアは必ずお持ちください。
⑤冬はしっかりとした雪山登山装備で入山してください。
●初心者の方で服装について詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてみてくださいね。
*主にグリーンシーズンの服装をご案内しています。
「入笠山」ツアー・アクティビティ情報
ツアー情報
ここでは旅行会社が企画している「入笠山」へのツアー情報をピックアップしてご案内いたします。
〈PR〉TOPから”MENU”をクリックしキーワード検索「入笠山」など→「出発地から絞り込み」でツアーを検索できます。
*スマートフォンでは”MENU”をクリックした画面の一番下に「キーワード検索枠」があります。
☆〈ツアープランの一例〉
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・<登山入門>「花々が彩る湿原と大パノラマ広がる山頂へ!入笠湿原~入笠山」
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・<登山入門>「霧ヶ峰最高峰 車山&アルプスの絶景展望所・入笠山ハイキング 2日間」
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・<登山入門>「上高地・河童橋たもとに宿泊!大パノラマの入笠山&アルプスの絶景広がる奥上高地トレッキング 2日間」
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・<登山初級A>「可憐な花々を楽しむフラワートレッキング!春の入笠山と十文字峠2日間」
**この他にも多彩なツアーあり!
≪国内/テーマのある旅特集!≫クラブツーリズムのお勧めツアーはこちら
アクティビティ
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出典:じゃらんnet 富士見パノラマパラグライダースクール
雄大な八ヶ岳を望みながら関東一の高度差を飛ぶ、爽快な空中散歩を楽しめます。
*11月中旬〜4月中旬は「生坂スカイスポーツ公園」での開催となりますのでご注意ください。
*生坂スカイスポーツ公園:長野県東筑摩郡生坂村北陸郷12295
*プラン内容や開催場所をしっかりと確認してお申し込みください。
☆彡主なプラン内容
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②タンデム(2人乗り)フライトで本州一の高度差800mの大空へ!
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③スタッフのサポートを受けながら親子(2名1組)で体験!ご自分でフライトにチャレンジ・パラグライダー半日体験
●以下より申し込み可能です。
①じゃらん
富士見パノラマパラグライダースクールのレジャー・アクティビティ – じゃらん遊び体験
②アソビュー
富士見パノラマ パラグライダースクール|ネット予約ならアソビュー!
③アクティビティジャパン
JMB富士見パノラマパラグライダースクールのプラン一覧 | アクティビティジャパン
「入笠山」アクセス
車でのアクセス
●富士見パノラマリゾート(ゴンドラ山麓駅)
●沢入登山口
●入笠山マイカー規制・冬季閉鎖について
・規制時間:8時~15時(グリーンシーズン)
・冬季閉鎖:例年11月下旬~4月下旬頃まで
*詳細は富士見町公式サイトなどでご確認ください。
*規制時間はグリーンシーズンのみ適応され冬季は終日通行止めです。
公共交通機関でのアクセス
●富士見パノラマリゾート(ゴンドラ山麓駅)
*無料送迎バスの時刻表は「富士見パノラマリゾート」公式サイトでご確認ください。
●沢入登山口
*バスは運行していません。
「入笠山」まとめ
今回は、「入笠山」の特徴やベストシーズン、初心者おすすめの登山コース、雪の時期から服装、ツアー・アクティビティ情報などをご案内いたしました。
①「入笠山」どんな山?
②「入笠山」ベストシーズンや雪はいつから?
③「入笠山」初心者におすすめの登山コース
④「入笠山」気温・服装について
⑤「入笠山」ツアー・アクティビティ情報
⑥「入笠山」アクセス
可憐に咲く花々から雲海、紅葉、雪山まで楽しめる「入笠山」。
ご興味のある方は、ぜひ!足を運んでみてくださいね!