福島県福島市に位置する「一切経山・浄土平」。
噴気を上げる「一切経山」の荒々しい山肌や神秘的な「魔女の瞳」など標高約1600m〜1950mの豊かな大自然を比較的気軽に楽しめる観光、ハイキング・登山スポットです。
この記事では、「一切経山・浄土平」のおすすめ時期や初心者の方向け登山・ハイキングコース、服装、ツアー、温泉宿情報などもご案内いたします。
「一切経山・浄土平」特徴・見どころ
(浄土平より望む噴気が上がる一切経山)
●「一切経山・浄土平」主な特徴
・磐梯朝日国立公園の特別保護地区。
・一切経山は活火山である。
・荒涼とした山肌、沼、湿原などの風景。
●「一切経山・浄土平」主な見どころ
・吾妻小富士(お鉢巡り)
・浄土平湿原・鎌沼・樋沼
・天体観測(浄土平天文台)
全長約29km、「日本の道100選」にも選出されている磐梯吾妻スカイラインの中間地点に位置する標高約1600mの浄土平エリア。
(吾妻小富士山頂から望む磐梯吾妻スカイライン)
磐梯朝日国立公園の特別保護地区に指定されており、荒涼とした山肌、沼、湿原などのバラエティ豊かな自然の風景が最大の魅力と言えるでしょう。
主な見どころは、標高1948.8mの一切経山山頂から望む「魔女の瞳(正式名称:五色沼)」や小さな富士山を思わせる山容と迫力がある噴火口のお鉢巡りができる標高1707m「吾妻小富士」。
(吾妻小富士)
花咲く姿やススキの穂が揺れる「浄土平湿原」、水辺が心地良い「鎌沼」など。
(一切経山と鎌沼 秋)
浄土平を起点として気軽な散策・ハイキングから初心者の方でも登頂できる登山まで体力に合わせて雄大な自然を楽しめます。
ちなみに、 コバルトブルーの美しい沼 ” 魔女の瞳 “ の名前の由来は太陽の光の加減で色合いが変化することから。と言われています。
*裏磐梯エリアの「五色沼湖沼群」とは別の沼です。
「コバルトブルーが美しい魔女の瞳(五色沼)」
また、「浄土平ビジターセンター」近くには、日本国内で公開されている天文台で一番高い場所にある「浄土平天文台」もあり、例年グリーンシーズンの特定日には夜間開館・星空観望会も開催されています。
(浄土平駐車場から見上げる星空)
標高が高く空気が澄んでいて街明かりのない浄土平では、夜空いっぱいに広がる満天の星空を仰げます。
●「浄土平天文台」夜間開館や星空観望会日程などは公式サイトよりご確認ください。
福島市浄土平天文台(公式) (plala.or.jp)
「一切経山・浄土平」おすすめ時期
「一切経山・浄土平エリア」の登山やハイキング適期は「6月〜10月下旬頃」となります。
*一切経山の山開きは、例年6月の第1日曜日です。
(左:浄土平湿原 ワタスゲ / 右:浄土平 イワカガミ) |
●高山植物や緑溢れる夏景色を楽しみたい方は!
→「6月~8月」
「6月〜8月」は、浄土平湿原・鎌沼周辺が爽やかな緑に包まれ高山植物が咲く心地良い時期です。
一切経山からは、緑に囲まれた美しいコバルトブルーの「魔女の瞳」が望めます。
また、標高が高い浄土平や一切経山では福島市街地よりも「10℃前後」気温が下がるので真夏でも、だいぶ過ごしやすいでしょう。
●「浄土平エリア」主な花々
ミネザクラ | 5月下旬~6月 |
イワカガミ | 6月~7月上旬 |
チングルマ | 6月~7月 |
ワタスゲ | 5月中旬~7月 |
ミヤマリンドウ | 6月下旬~8月 |
ハクサンシャクナゲ | 7月~8月上旬 |
シラタマノキ | 7月〜8月 |
ハクサンチドリ | 7月〜8月上旬 |
エゾオヤマリンドウ | 8月~9月 |
(浄土平 紅葉の秋)
●紅葉ドライブ・登山・ハイキングを楽しみたい方は!
→「9月下旬~10月下旬頃」
福島県屈指の紅葉の名所である山岳観光道路「磐梯吾妻スカイライン」!
浄土平エリアでも黄金色に輝くススキの穂が風に揺れ、山肌が赤や黄色で染まる錦色の秋景色を楽しめます。
磐梯吾妻スカイラインの紅葉は、標高の高い「鎌沼・浄土平周辺」から始まり、徐々に標高の低い「天狗の庭」「つばくろ谷」「高湯温泉」へと約1ヶ月の期間色づきます。
ただし、紅葉が見頃となる週末の磐梯吾妻スカイラインは混雑し渋滞が発生しますので、早朝から行動するのがおすすめです。
また、10月下旬頃には一切経山・浄土平周辺では雪が降る可能性もありますので、ご注意ください。
●「磐梯吾妻スカイライン」紅葉の見頃
*例年の紅葉の見頃です。
鎌沼周辺(標高1,760m) 9月下旬 浄土平周辺(標高1,600m) 9月下旬~10月上旬 天狗の庭・天風境など(標高1,400m) 10月上旬~中旬 つばくろ谷(不動沢橋)・土湯峠(標高1,200m) 10月中旬~下旬 高湯温泉(標高750m) 10月下旬 引用元:福島市観光ノート 【完全ガイド】2023 磐梯吾妻スカイライン紅葉情報(旬のおすすめ) | 福島市観光ノート (f-kankou.jp)
(一切経山から望む魔女の瞳 残雪期)
●「魔女の瞳 開眼」や残雪の風景を楽しみたい方は!
→「4月下旬~5月中旬頃」
磐梯吾妻スカイラインの冬季閉鎖が終わる4月中旬以降からは、浄土平や一切経山に残る雪渓の風景や ” 魔女の瞳の開眼 ” 、雪の回廊ドライブなどが楽しめます。
ちなみに、” 魔女の瞳 開眼 ”とは、冬の間に凍り雪で閉ざされた水面が溶けてコバルトブルーの沼が見えるようになることです。
ただし、この時期の一切経山への登山道は足元が悪く、道が雪解け水で小川のようになっていたり、当然、雪も残っているので軽アイゼン・チェーンスパイクが必要な場合があります。
無積雪期の浄土平から登る一切経山は、危険個所もなく初心者の方にもおすすめの山なのですが、残雪期は注意が必要です。
*あまり登山やハイキング経験のない初心者の方は6月以降がおすすめです。
●魔女の瞳 開眼時期
●磐梯吾妻スカイライン「雪の回廊」
「一切経山・浄土平」初心者おすすめコース
ここでは、浄土平を起点とする初心者の方向け登山・ハイキングにおすすめコースをご案内いたします。
*駐車場・ビジターセンター・トイレあり。
*木道や岩がゴロゴロした道です。
(浄土平ビジターセンター)
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↓↓↓(約40分)
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・鎌沼方面・一切経山方面の分岐あり。
*一切経山方面へ進むと「酸ヶ平避難小屋・トイレ」あり。
*岩がゴロゴロしたガレ場・ザレ場の登り坂です。
*途中で吾妻小富士を望むビュースポットあり。/
(一切経山から望む吾妻小富士)
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↓↓↓(約40分)
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・一切経山頂(標高:1948.8m)
*山頂からは「魔女の瞳」「吾妻連峰」「磐梯山」などが望めます。
*来た道を下山(ガレ場・ザレ場で滑らないように注意)。
(一切経山 山頂)
(魔女の瞳 秋)
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↓↓↓(約30分)
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・鎌沼方面・浄土平方面の分岐あり。
*鎌沼・姥ヶ原方面からぐるりと周り浄土平へ戻る。
(鎌沼 夏)
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↓↓↓(約60分)
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・浄土平 着
*夏は花々、秋はススキが揺れるハイキング。
*一部区間にバリアフリー木道あり。
(浄土平湿原)
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↓↓↓(約20分)
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・吾妻小富士
*木の階段が整備されています。
(吾妻小富士山頂へと続く道)
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↓↓↓(約10分)
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・吾妻小富士山頂(標高:1707m)
*迫力ある噴火口・浄土平・福島市街を一望。
*1周ぐるりとまわるお鉢巡りを楽しめます。
*お鉢巡りは時計回りがおすすめです。
*ザレ場で滑りやすいので足元に注意。
(吾妻小富士 噴火口)
(吾妻小富士 火口壁お鉢巡り)
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↓↓↓(約50分)
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・階段を下りて「浄土平」へ
①のルートは、沼・湿原・荒涼とした風景に出会える変化に富んだ登山からハイキングも楽しめるルートです。
②のルートは、気軽に浄土平周辺を散策できるコースです。
ご自身の体力に合わせて「①のルート+吾妻小富士」や「②のルート+鎌沼」などなど、ぜひ!アレンジして計画を立ててみてくださいね!
「一切経山・浄土平」服装について
(紅葉とススキの秋 浄土平) |
●「一切経山」へ登山に行かれる方
*ガレ場・ザレ場が多いのでミドルカットの登山靴がおすすめです。
●「浄土平湿原・吾妻小富士」に行かれる方
*トレッキングシューズなどを持っていない方は「動きやすい服装+スニーカー」でも大丈夫だと思います。
*特に吾妻小富士山頂をぐるりと回る方(お鉢巡り)は、小砂利が多いザレ場となっているのでサンダルなどの軽装は避けましょう。
●「一切経山・浄土平湿原・吾妻小富士・鎌沼」共通事項
①季節に合わせた服装 + 防寒着
*福島市街地よりも「10℃前後」気温が低いため、防寒着が必要です。
*夏はウインドブレーカー、秋はフリース・薄手のダウンなど気候に応じてお持ちください。
②雨具・レインウェアをお持ちください。
*山の天候は変わりやすいので突然、雨に降られることもあります。
③日焼け対策を忘れずに。
*標高が高く気温は低いですが日差しは強いです。
④春(4月〜5月)は雪の状況次第で軽アイゼン・チェーンスパイクが必要です。
*現地情報をしっかりと確認の上、ご準備ください。
⑤念の為、熊鈴をお持ちください。
*浄土平・一切経山エリアでは熊の目撃情報もあります。
*熊を目撃した場合、浄土平ビジターセンター(TEL 0242-64-2105)へ至急連絡してください。
●初心者の方で登山・ハイキングに適した服装について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご参考にしてみてくださいね。
「一切経山・浄土平」ツアー情報
ここでは旅行会社が企画している「一切経山・浄土平」ツアー情報をピックアップしてご案内いたします。
〈PR〉TOPから”MENU”をクリックしキーワード検索「一切経山・浄土平」など→「出発地から絞り込み」でツアーを検索できます。
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*スマートフォンでは”MENU”をクリックした画面の一番下に「キーワード検索枠」があります。
☆〈ツアープランの一例〉
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・<ハイキング初級>「浄土平・栗駒山・安達太良山 紅に彩る南東北7つの秋景色 3日間」
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・<ミニハイキング>「五色沼湖沼群・浄土平ハイキング!とろとろの湯が自慢の弊社Sランクホテルに連泊プラン 3日間」
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・<登山初級B>「吾妻連峰の東西2座を登る! 一切経山~東吾妻山縦走・西吾妻山縦走 2日間」
***この他にも多彩なツアーあり!
≪国内旅行≫登山・温泉・おひとり参加限定など、テーマ別ツアーが満載!
「一切経山・浄土平」周辺の温泉宿
*以下より本ページは〈PR〉が含まれています。
・浄土平駐車場から車で約22分
・磐梯吾妻スカイライン入口まで車で5分の立地。
・乳白色の源泉かけ流しにごり湯は趣の違う「鬼面の湯」「天狗の湯」「千寿の湯」「男女別大浴場」で楽しめます(男女別サウナも完備)。
・食事は「国産黒毛和牛サーロイン網焼き」の和食会席など。
*夕食の内容は3ヶ月毎に変わります。
・浄土平駐車場から車で約23分
・高湯温泉で一番の高台に位置し、晴天時には福島市街地の夜景や運が良ければ雲海も望めます。
・温泉は源泉かけ流し100%の乳白色の天然硫黄泉を楽しめます。
*温泉大浴場は内湯・露天風呂が24時間利用可能。
・ペット同伴OKのお部屋もあり。
・食事は「福島牛」や地酒飲み比べプランなどあり。
*大露天風呂は2024年8月〜改修工事をおこなっています。
・浄土平駐車場から車で約24分
・創業400年以上の老舗旅館で温かみのあるノスタルジックな雰囲気の館内です。
*木造の為、エレベーターはありません。
・白濁の源泉かけ流し温泉を「内湯」「大露天風呂」「貸切風呂」で楽しめます。
・夕食は囲炉裏を囲んで旬の郷の幸や厳選酒をいただけます。
・浄土平駐車場から車で約25分
・創業150年以上!茅葺きの湯小屋や敷地内には温泉庭園・温泉神社もあります。
・源泉100%天然温泉を「内湯」「露天風呂」「貸切風呂」など7種の湯処で楽しめます。
・食事は「季節の会席」「中華コース」などがいただけます。
・浄土平駐車場から車で約42分
・敷地内には約千坪の日本庭園があり四季の風情を感じる湯宿です。
・温泉露天風呂付き客室あり。
・食事はオリジナル和食会席などがいただけます。
・浄土平駐車場から車で約43分
・全客室に源泉掛け流し露天風呂(半露天風呂)が備わっています。
・お部屋とは別に貸切露天(渓流露天・展望露天)や内湯も楽しめます。
・食事は地元食材を使用した「日本料理」をいただけます。
・浄土平駐車場から車で約44分
・温泉は敷地内から湧く自家源泉と共同源泉の混合泉で、自家源泉には保湿成分(メタケイ酸)が多く含まれているお肌しっとりの美人の湯です。
・貸切露天、展望露天風呂など合わせて8つの湯めぐりを満喫できます。
・「別館」ではペットと泊まれるお部屋のご用意があります。
・食事は「福島県産牛ステーキ+すき焼き」「川俣シャモ会席」「特撰会席」など。
・浄土平駐車場から車で約46分
・天然温泉かけ流しを「客室露天風呂」「男女別大浴場(岩露天)」「屋上貸切風呂」で楽しめます。
・お食事は「囲炉裏茶屋」で「特選プラン:福島牛の溶岩石焼き付き囲炉裏風会席」「大鍋料理&炭火串焼き囲炉裏風会席」「小盛りプラン:岩魚の塩焼き・牡丹鍋など全九品」などを選べます。
・浄土平駐車場から車で約43分
・館内には「売店」「卓球コーナー」などがある飾らない雰囲気の宿です。
・100%源泉掛け流しの温泉をのびのびと入れる「内湯」「露天風呂」で楽しめます。
・食事は「福島牛・エゴマ豚のすき焼き&しゃぶしゃぶ」「海鮮陶板&船盛付和会席」「福島牛鍋と季節の天ぷら」などが選べます。
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アゴダ
「一切経山・浄土平」アクセス
●「浄土平エリア」への公共交通機関(路線バス)はありませんので、アクセスはお車のみとなります。
*2024年8月現在の情報です。
●磐梯吾妻スカイラインについて
●東京方面から
●仙台方面から
●浄土平駐車場
・料金:普通自動車 500円 / 二輪車 200円 / 大型バス 2,000円 / マイクロバス 1,000円
*2024年8月現在
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たびらいレンタカー予約
「一切経山・浄土平」まとめ
今回は、「一切経山・浄土平」のおすすめ時期や初心者の方向け登山・ハイキングコース、服装、ツアー、温泉宿情報などをご案内いたしました。
①「一切経山・浄土平」特徴・見どころ
②「一切経山・浄土平」おすすめ時期
③「一切経山・浄土平」初心者おすすめコース
④「一切経山・浄土平」服装について
⑤「一切経山・浄土平」ツアー情報
⑥「一切経山・浄土平」周辺の温泉宿
⑦「一切経山・浄土平」アクセス
雄大な大自然を五感で楽しむ「一切経山・浄土平」。
ご興味のある方は、ぜひ!足を運んでみてくださいね!